株式トレードと株式投資の違い。【初心者向けの重要な話】
「投資」と「トレード」ははっきり言ってまったくの別ものです。
一般的に、「投資」と「トレード」という二つの単語を聞くときどんなイメージを持ちますか?
おそらく「株式投資」、「株式トレード」は聞いた事があるけれど、FXではもっぱら「トレード」という単語が使われているんじゃないかと思います。
この違いをちゃんと理解しておくことは、投資、トレードを行う際にかなり重要なので、初めての方にもわかりやすく解説してみます。
そもそも株式って?
株式は「株式会社の血液」ともいわれるように、その会社の「企業価値」そのものです。だからその会社が発行している株式を全部買い占めれば、その会社のオーナーになれるし、また過半数の51%を買い占めれば、実質上その会社の経営権を持つことができます。
もっと単位を小さくしていくと、現在の上場企業は100株単位でその企業の「価値」を株式市場を通じて売買することができます。個人投資家といわれる人がネット証券会社等を通じて売買しているのがこの株式ですね。
投資とトレードの違いって?
さあ、ここで「株式投資」と「株式トレード」という二つの単語が登場します。
例としてAという会社の株式に100株の買い注文を入れたとき、取った行動は全く同じでも、その人の行動は「株式投資」である場合と、「株式トレード」である場合両方が考えられます。
違いは何か、株式投資を行う投資家はその会社の「現在の価値」と「将来の価値」を比較して、現在の株価が割安と判断して買い注文を入れています。
一方で、株式トレードを行うトレーダーは、株価の動向、つまりは過去の株価の上げ下げのパターンを考えて、今後しばらく、あるいは明日、あるいは1時間先には上げそうだと判断して買い注文を入れています。
わかりましたか?
端的に言えば、株式トレードは過去の株価の推移を基にして将来を予測する行為。
株式投資は、企業の将来価値を予測する行為と言えます。
テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析
そして、過去の株価の推移を表したものをチャートといい、これを分析することを「テクニカル分析」と呼びます。
それに対して、企業の価値や、世界情勢、市場動向全般を分析し、株価が割安かどうかを判断することを「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。
FXにもっぱら「トレード」という言葉が使われるは、圧倒的にテクニカル分析に向いている金融商品だからです。そして市場参加者の多くが短期のトレードだからです。
はっきり言って、世界情勢をいくら分析したところで、アメリカの大統領がどんな発言をするか、中国の国家主席がどんな政策を発表するかなんて個人レベルではどうにも予測ができませんし、誰にも分りません。
FXの「ファンダメンタルズ」を基にした分析は、本当に長期目線で行う投資ならまだしも、短期売買には全く向いていません。
株式の場合も、明日や今後1週間といった株価の推移には、基本的に企業価値は関係ありません。好決算を発表したその日に株価が下落するのも良くあることですので。
ただし、1年後、3年後、10年後といった企業価値を算定して長期目線で考えるときには、現在価値と比較したファンダメンタルズ分析がかなり有効になってきます。
この点を理解したうえで、短期はトレード、中長期は投資と捉えることも間違いではありません。
じゃあ、いったい「投資」と「トレード」どっちがいいんだよという声が聞こえてきそうですね。ぼくが以前に書いた「テクニカル分析でトレードすべき5つの理由」を読んでもらえればわかると思いますが、ぼくはチャート分析による株式トレードをお勧めしています。
さらに言えばテクニカル分析によるトレードで得た資金を「長期投資」に回していくというのが、ほんとの意味での資産形成に大きなレバレッジをもたらしていきます。
先ずは投資とトレードの違いをしっかりと理解して、大きな資産を築いていきましょう!
今回は、このへんで。
んじゃ、また