株とカブ

株のトレード日記とカブ(バイク)の雑記を兼ねたブログ

アドラー心理学と株式投資心理 「嫌われる勇気」を投資に活かす方法

アドラー心理学を株式トレードに応用

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自己啓発書でめちゃめちゃ有名な、アドラー心理学の『嫌われる勇気』を読みました。

ぼくは、はかれこれ15年以上株式投資を行ってるんだけど、今回『嫌われる勇気』を読んで、まさにこの本に出てくる、考え方である『課題の分離』と『目的論』が、相場に向き合う際のメンタルに応用できると直感したので紹介します。

 

課題の分離

「あらゆる悩みは人間関係の悩みである、また他者の課題に踏み込むことはできないし、自分の課題の領域に他者を踏み込ませることもしない」とするアドラー流の課題の分離の考え方を参考にすると、株式投資(トレード)における悩みは「相場」=「他者」と捉えることで、応用が利きます。

 

言い換えると、株式投資(トレード)における『自分の課題』とは、エントリーとエグジットのみ。

 

つまりはいつ買って(売って)、いつ利食い損切り)するかの判断だけという事を認識する事。

 

一度エントリーしたら後は、自分の力ではどうすることもできない『他者の課題』であり、そこに対して自分は、踏み込んではいけない領域と理解するのが正しい。

 

上げようが、下げようが相場は自分の意志では動かないと理解し、他者のトレードの総和である相場の動きに対して、自分ができることはエントリーとエグジットという事実を理解する事。

 

要は、相場の流れに合わせて建玉をコントロールしていく事こそが『自分の課題』であり、他者つまりは相場が上に動くか、下に動くかを予想したりして他者の領域に足を踏み込まないことが重要だと考えることができます。

 

そう考えると変に気をもむことが少なくなり、今までよりもずっとシンプルに相場に向き合えます。

 

 

次に、アドラーの言う『目的論』という考え方については、例として「損切り」を考えてみます。

 

普通は、過去に損切りでお金を失った事に対する恐怖や不安があり、損切りができないと考えがちなんですが、これはいわゆる『原因論』的な考え方であって、アドラー流の『目的論』で考えるのとすれば、次のようになります。

 

損切りできないのは、一旦損切りしてリセットし、そこから稼ぐ勇気がないから。

現状の含み損を容認し、いつか上がるかもしれないからといった理由をつけて株式を保有し続けた方が楽だという自分の目的を達成するため。

トレーダーはこの目的を達成するためにあえて塩漬けにし続けるのだ・・。

 

なんか怖いですけどトレードをやったことがある人であれば、この心理わかるんじゃないでしょうか。

 

つまりは、頭の中では「損切りは大事」と理解しているつもりなんだけど、本当は損を確定させた上で、そこから新たに稼ぐ勇気が持てない、だから塩漬けにしたいと心の奥底では思っているという事。その方が自分にとっても都合がよいと正当化し、気づかぬうちにそれを目的としてしまっているんですよね。

 

ぼくは、株式投資(特にテクニカル分析によるスイングトレード)は、最高のメンタルゲームだと思ってるんですが、これを制するには自らのマインドを常に清らかな状態に整えておくことが必要で、希望、興奮、落胆、動揺とかいった「心理的な揺れ動き」はそのまま、投資結果にネガティブな影響を与えると考えています。

 

相手は自分以外の他者全員の総和であって、自らができることは徹底的にチャンスを捉えたエントリーと確実な利食い、そして的確な損切りを行う事。

ここのみにフォーカスして相場を捉える事で、もっとすっきりとした気持ちで相場と向き合えます。

 

 

今年も後わずか、1年のトレードを振り返るとともに来年どうするかを考えるとき、この本を読んだおかげでとても前向きな気持ちで取り組むことができました。

常に思考をシンプルにして平静を保っておくことがとても大切ですので。

 

 

実は、今年の春にウイーンを訪れていたんですが、残念ながらそのときはアドラー先生の存在や、彼がオーストリア出身という事をまったく知りませんでした・・。

 

次回ウイーンを訪問する機会があれば、是非とも、ぼくに新たな気づきを与えてくれたアドラー先生のお墓にお花を手向けたいです。

 

 んじゃ、また。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

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